tetrahydropyranosylbromideについての考察



計算法によってアノメリック効果がどのように表現されるのかをやってみた。計算は、私のパソコンです。
axial bromide
(kcal/mol)
equatrial bromide
(kcal/mol)
E (kcal/mol) [equqtriql]/[axial] 所要時間
SYBYL 0.321 0.392 0.07 1.13 2秒以内
MMFF 2.961 2.263 -0.70 0.31 2秒以内
AM1 -57.304 -54.780 2.52 69.10 10秒以内
PM3 -56.377 -52.682 3.69 491.85 10秒以内
STO3G -1763823.800 -1763822.300 1.50 12.38 1分程度
3-21G -1774739.010 -1774734.520 4.49 1867.38 2分程度
6-31G* -1783099.980 -1783096.980 3.00 153.35 5分程度
6-31G** -1783108.640 -1783105.630 3.01 155.94 8分程度
6-311G* -1783102.810 -1783099.880 2.93 136.36 10分程度
解ったこととして
@ 分子力学法では、アノメリック効果を見積もれない。アノメリック効果が重要な場合の計算には用いることが出来ない。
A 分子軌道法の場合、半経験法を含み、アノメリック効果は見積もられている。
B ab initio計算を行った場合、STO-3G, 3-21Gではばらつきがあるが、それより低い基底関数を用いた場合、3.0kcal/mol前後で落ち付く。
C こんな簡単な分子でも6-31G*の場合、5分と、相当の時間が必要であることがわかった。